ゆっくりと3 fk×mm

【番外編】受験生 ページ39

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これは蓮が中学3年生のときのお話







先｢志望校、まだ決まらない？｣



『…決まらない。行けるとこある？』



｢蓮の行きたいところでいいんだよ｣




もう周りはみんな志望校が決まって、そこに向けての勉強をしてる最中




蓮はまだ志望校が決まってなかった





先｢心配なのは勉強？それとも他のこと？｣



『勉強も…だけど、話すのまだ苦手で…こわい…』




勉強も得意じゃないけど、やっぱり気にしてるのは言葉の方



普段は普通にお話できてるけど
パニックになったり嫌なことがあると無口になったり言葉が出てこなくなったり




それを受け入れてくれる人が沢山いる場所から、新しい場所でまた認めてもらうっていうのが1番不安なんじゃないかな





先｢先生ね、もっと自由でいいと思うんだ。お話が苦手なのだって深澤くんの個性だから。どの学校に行っても受け入れてくれる人だってきっといるよ。｣




次の面談までに決まってないと、ほんとに困っちゃうから、今日は一旦帰って親子で話し合いになった






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｢蓮おいで〜｣




夜ご飯を終えてテレビを見てた蓮を呼ぶ
今から進路の話をするってわかって不安そう



｢そんな顔しないでよ笑 リラックスして？｣



肩を撫でてやると少し力が抜ける



｢蓮は何が不安か、もう1回ちゃんと教えて？ゆっくりでいいから。｣



『…おしゃべり…うまくできなくて…変だって言われたら…』



『こわいと、もっとできない…』



近くで守ってくれる人がいると1番いいんだけどな…なんて考えてるとあべちゃんから電話が




｢蓮ちょっとごめんね。もしもし？｣



ab｢あ、もしもしふっか？今いい？｣



｢いいよ〜なに？｣




どうやら康二も同じことで悩んでるみたいで
怖いって泣き出しちゃったらしい




ab｢うちの子明るさだけはあるんだけど、パニックになると昔に一気に戻るからさ、それで驚かれるのもう嫌だって｣


｢なるほどね、うちは普段から静かだけどそれなりに話せてはいるからさ、無言になったりしちゃうの怖いって｣




似たような悩みだけど少し違う
どう対処したらいいのやら…と2人で唸ってると




『しょたくん…』



｢ん？蓮どうした？｣



『しょたくん…いっしょ…』



｢翔太と一緒？｣



ab｢翔太と一緒のとこがいいってことかな｣



すると電話越しに『おれも！』
なんて康二の声が聞こえてくる




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