ルシエルブルー3《S.Watanabe》

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そしてあっという間に旅行の日。

舘さんと翔太の休みをうまく合わせて、
康二くんの入社式より前にっていうかなり忙しい時期だったけど、なんとか実行できる日が見つかった。


最初の目的地は京都。

観光名所である嵐山、渡月橋。




「うわあーー！いい景色だわぁ」


宮「満開だね」


向「2人の写真撮ってあげよか？」


「えっ？いいの？あとでみんなでも撮ろうね！
翔太！プロのカメラマンが写真撮ってくれるってー！」


向「俺の写真高いでー？笑」



康二くんに撮ってもらい、4人の写真も近くの人に撮ってもらった。



渡「抹茶あるよあっちに」


「うわ、クレープ！美味しそうー！食べよ！」




食べ歩きができるエリアもあって、
桜も見れるし美味しいものもたくさん。




「最高…」


渡「ほんとうまそうに食うよな笑」


宮「Aちゃんは何か食べてる時がいちばん幸せそうだよね」


向「それ何？」


「これイチゴ！康二くん何選んだ？あ、食べる？」


向「俺はキャラメル！ええの？」


渡「康二はこっち食ってろ」




私のイチゴが入ってるクレープをあげようとしたら
舘さんと話してた翔太が割り込んできて、
翔太が食べてたきな粉のクレープを無理やり渡してた。



向「ちょ、しょっぴー！？落ちそうやて！」


渡「あ、キャラメルうまいじゃん」


向「あ！勝手に！！」




なんだかんだ笑いながら言い合ってる2人をよそに
私は舘さんの方にこっそり行く。



宮「Aちゃん俺もキャラメルだからこれ食べなよ、俺まだ口つけてないし」


「ありがとう舘さん！実はキャラメルと迷ってて笑
ん！おいしいー！イチゴは？私の食べかけだけど」



舘さんが差し出してくれたのをそのまま食べて、
私も舘さんの口元に持ってったから、あーんしてるような感じになっちゃった。




宮「あ、もらっていいの？ありがとう、あ、うまいね」


「んね、抹茶のクリームが特においしい〜！」




向「あ！しょっぴー！敵は俺やないぞ！！」



あ、見られちゃった。




渡「はあ！？おい！舘！」


宮「だってキャラメル食べたそうな可愛い目してたから笑」


渡「Aも！簡単にあげんじゃねえ」


「だって舘さんくれたから…」


渡「はあ、やっぱり俺今からロンドン断ろうかな」


「それはダメ」



ロンドン行きが決まってからは
軽く冗談っぽくこういうことを言う。

まあ本気じゃないの分かってるからね、笑

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