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らうーるのおはなし。2 ページ13




真っ白な天井、独特な消毒の匂い。

すぐに病院だって気がついた。

口には管がささってて声が出せないし気持ち悪い…

身体の色んなところから色んな線が伸びてる。

自分の体じゃないみたい。


医者が来て、処置をしてもらってる間に気づいたことがある。

それは触られた感覚がないこと。

お腹の辺りから足先まで全部。

医者からさらっと脊髄損傷ですね〜って。

軽くね?

もう歩けないんだって、僕。


こんな障害を抱えてまで生きてなきゃいけないのなら消えた方がよかったな。


負の感情を抱えたまま何ヶ月も病院の殺風景な部屋の中で過ごした。

起き上がるのはご飯のときとリハビリのときだけ。

尿意だって自分で気づけない。
感覚ないんだもん。

肛門に管を通してるからそこでする。
するっていうか、勝手にしてるって感じかな。

身体から常にカテーテルが出てるのは恥ずかしいけど、失禁するよりは全然マシ。



ある程度最低限のことはひとりで出来るようになったから退院して、施設に戻った。

退院した後は、ヘルパーさんが僕に付きっきりで介護してくれた。


退院して1ヶ月。
行きたくなかったけど学校に行かなきゃいけなかった。

義務教育だから出席日数足りなくても卒業させてくれるくせに。

教室に入ったらクラスメイトから冷ややかな目で見られた。

その雰囲気に耐えられなくて、過呼吸を起こして、

気づいたらベッドの上。

保健室だ。

保健室の先生は入院する前と違う先生に変わってて
学校での唯一の味方になってくれた。

だからその日から保健室登校に切り替えて
なんとか卒業した。

高校は通信制。
週に一度だけ登校すれば良い。
あとは家で出来る授業。
僕にとってすごく都合が良かった。



そして施設のルールで義務教育を終えた人は施設から巣立たなきゃいけない。
施設長はここにいていいって言ってくれたけどそうはいかない。
この身体で今後生きていかなきゃいけないんだから。
だから一人暮らしを決意した。
ヘルパーさんには来てもらわないと生活が成り立たないけどね。

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塩麹 - 面白かったです。話の続きが読みたいです。頑張ってください。 (2021年7月10日 21時) (レス) id: db16e507d4 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ゆぴ | 作者ホームページ:http://yupinoohanashi  
作成日時:2021年6月23日 23時

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